永代供養墓の料金 (奈良の永代供養は極楽寺)

これまでに見たように、ひと口に永代供養墓といっても、外観の形式、納骨の方法、墓誌の形態、供養の様式などの面で、様々に異なります。当然ながら、永代供養墓の申込料金についても、かなり幅が出てくることになります。

 

料金の平均的な目安としては、一体五十万円前後ということはいえるでしょう。ただし、十万円前後のものもあれば、三百万円以上のものもあり、金額によって形式、納骨方法、供養内容などが異なるため、相場を述べることは困難です。単に料金の高低だけで判断せず、納骨方法や供養內容などをよく確かめた上で、自分に合った永代供養墓を選択することが大切です。中には、申込者の事情等を考慮し、料金の相談に応じてくれるところもあります。

 

また、ほとんどの永代供養墓は、一人あたりの料金が設定されていますが、納骨スペースが大きく、複数の遺骨を収蔵でき、なおかつ料金もあまり変わらないというところもあります。夫婦、両親、兄弟など複数の人間で使用したい場合や、先祖代々の遺骨を改葬したいという場合には、そうした永代供養墓が望ましいでしょう。先祖の遺骨がたくさんある場合には、事前によく事情を説明すれば、費用的な面で相談に応じてくれるケースも多いようです。かなり古い遺骨については合祀するケースもごく一般的です。

 

永代供養墓の料金には、永代供養料、使用料、納骨料などが含まれている場合が多く、墓所・遺骨の管理といった意味合いもその中に含まれます。墓誌への刻字料については、費用一式に含まれる場合、別途実費となる場合、また名目がない場合などがあります。

 

料金の規定に関しては、それぞれで名称や定義が異なることもありますが、本書では便宜上、できるだけ用語を統一しました。

 

 

①永代供養料

永代供養料とは、永代に供養(祭祀)を行うことに対する費用のことです。永代供養墓の多くは、骨壷安置の期間に33回忌までといった年限を設けていますが、年限が過ぎても納骨者の記録は保存され、合同法要などで供養されることから、こう呼ばれています)ただし、浄土真宗では供養という言葉があまり使われないため永代経懇志という表現を、神道の場合には永代祭祀料という表現を用いる場合があります)。

 

②使用料

使用料とは、永代供養墓の墓所使用料のことです。個別のカロートであるか、共同の納骨室であるかを問わず、また、骨壺で安置するか、直接合祀するかを問わず、この表現を用いました。

 

③納骨料

納骨料とは、遺骨を納骨する際にかかる費用のことです。基本的には納骨手数料といった意味合いですが、納骨時における法要の費用をその中に含んでいることもあります。

 

④刻字料

刻字料とは、納骨者名などを墓誌に彫刻する時にかかる費用のことです。個別の墓誌としての小石碑や小石板が実費となる場合もあります。

 

 

その他、入会費・年会費・入檀料などが別途とされることもあります。年会費は主に、申込者との通信費や事務管理費としてのもので、生前中に限られています。