永代供養墓の管理者は、納骨者の氏名や戒名などを墓誌に刻字したり、過去帳に記載したりして、納骨者の記録を保存しているわけですが、供養というもうひとつ大きな役割を、永代供養墓は担っています。
供養方法については、永代供養墓を経営・管理する寺院や霊園のそれぞれの考え方が強く反映されており、また宗旨・宗派による法儀の違いもあって、かなり多岐にわたっています。
最も多く見られる供養方法としては、納骨した後、毎年の春彼岸、お盆、秋彼岸に合同法要を行うというものです。三十三回忌などの一定期間が過ぎ、遺骨が合祀されてからも、骨壺で安置されていた時と同様に供養は続けられます。
祥月命日あるいは年回忌の供養に関しては、それをシステムに含めている場合もありますが、使用者の希望があれば行うとしているところが多く、この場合の費用は別途となっています。
供養の回数や法儀に関しては、年一回の供養祭を行うところ、毎月法要を営むところ、毎日回向するところなど、それぞれのところでかなり違ってきますが、読経、献花、焼香、供物などは共通した供養の仕方だといえます。塔婆を立てるかどうかなどは、宗派により、また寺院により異なってきます。
その他、寺院や霊園によっては、生前に戒名を授与するところ、位牌供養を行うところのほか、葬儀における法要の予約や、法事相談に応じているところもあります。また、事前に依頼すれば、葬儀の法要を知人や縁者に通知するというサービスを行っているところもあります。
永代供養墓を経営・管理するお寺で、申込者の宗教を一切問わないところも数多くありますが、供養に関しては、そのお寺が属する宗旨・宗派の法儀で行われます。勝手に他宗教・他宗派による法要を営むことはできません。