永代供養墓とは (奈良の永代供養は極楽寺)

従来のお墓の場合、それがお寺にある場合であれ霊園にある場合であれ、そのお墓を承継する人が絶えれば、一定の期間や手続きを経ることによって、無縁墳墓として改葬されることになります。ですから、お墓を承継することができない、承継する人がいないということがわかっている場合には、お墓を建てることを拒否される場合もありますし、お墓を建てることができても、いずれ無縁墓として処理されてしまうことになります。

 

このようなことになるのは、お墓の使用者にとっても大変辛いことですが、墓地の管理者にとっても望ましいことではありません。無縁墓が増えることは未収の管理費が増大することになり、将来の墓地の運営や管理に大きな支障が生じるため、やむなく改葬ということになるのです。

 

こうした現状の中、お墓の承継者がいなくても、その承継者に代わり、寺院や霊園の責任において永代に供養・管理をしていこうという考え方が生まれ、それが永代供養墓という形で全国的に実を結んでいったわけです。それらは社会現象となるにつれ、死後を安心して託すことのできる明確なシステムを徐々に確立していきました。

 

寺院が永代供養墓を開設する理由のほとんどは、宗教法人という社会的立場から、お墓の承継者のいない方、あるいは承継で悩む方々に、安心して死後を託してもらえるシステムを提供したいという願いから開設するというものです。永代供養墓は、死後のこともさることながら、残りの人生をより安らかに充実して生きることのためにもあるわけですが、普通のお墓に比べ、その比重がより高いといえるでしょう。

 

詳細については後の記述で説明しますが、永代供養墓とは一般的に、承継者の有無に関係なく、寺院や霊園が永代にわたる供養・管理を約束するお墓のことで、生前に申込みができるというものです。法的な定義はまだありませんが、これが現在の共通した認識となっています。

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